競輪を投資、資産運用、投機という目線から見てみる!

競輪プレス

最近、競輪予想サイトで、競輪投資という言葉を目にするようになった。

競輪=投資なのか、投資という観点から見ていこうと思う。

投資という言葉の意味

投資という言葉は、多様な使われ方をされてはいても、何らかの将来価値のあるものに資金を投じ、長い時間をかけて実現していく価値から資金を回収するという意味をもつことは、設備投資にしろ、人材投資にしろ、共通している。
そして、投じられた資金が回収されたとき、即ち戻ってきたとき、英語でいえばリターンしてきたとき、投資額よりも大きくなっていると期待されていることも共通していて、その増分が投資の利益という意味でリターンといわれる。

この投資の本質は債券や株式に投資するときも全く同じであって、投じられた資金は、債券においては、満期までのあいだに利金と元本償還によって回収され、満期のない株式においては、超長期の時間のなかで配当の累積によって回収される。そして、いうまでもなく、投資のリターンとは、投資額と回収額の差分。

ところが、開かれた資本市場で取引されている株式や債券の場合には、他人に譲渡することによって、極めて短い時間で投資資金を回収できる。
問題は、このような短い期間での回収も投資と呼ばれることであって、故に、投資が本質的に長期的なものであるにもかかわらず、短期の投資と区別して、敢えて長期投資といういい方がされる。
しかし、投資の本質が長期なら、短期のものは、投資ではないという意味で、投機と呼んだほうがいい

投資と投機

 投資というのは、ある対象に資金を投じたとき、その対象に内在する価値が時間をかけて実現していく過程のなかで、投じられた資金が増殖していくことですから、本質的に長期のものです。ところが、資本市場で取引される株式や債券の場合には、需給関係で価格が形成されるのであって、その価格は、長期的には価値の変化を反映するにしても、短期的には価値から大きく乖離し得るから、短期保有で売却して利益を得ようとすることは、価値の増殖を目的とした投資ではなくて、価格変動の機微をつくことを目的とした投機なのである。

 そこで、本来の投資の意義を明確にするためには、それを端的に投資と呼び、短期的な価格変動を狙う行為は、投資ではないとして投機と呼び、投資の世界の外へ放逐したほうがいいのです。なぜなら、本来の投資を長期投資と呼んで投機と区別することは、投機も短期投資という投資の特異なあり方だと認めることになる。

投機の社会的意義

資本市場を効率的に機能させるためには、投機資金の流入は絶対に必要である。

なぜなら、需給の不均衡、即ち売りと買いの需要の差が価格の変動をもたらすが、その不均衡が大きくなりすぎて、価格の変動幅が極端に大きくなって円滑な売買を阻害するとき、投機資金は、反対方向へ流入することで、取引を成立させる。
この流動性の供給が投機の重要な社会的機能なのである。

そして、投機は、こうして市場に貢献する限り、あくまでも、その限りにおいて、安すぎるときに買い、高すぎるときに売ることになるから、理屈上、正しい投機は成功しやすい。
しかし、上がれば、なお上がると思い、下がれば、なお下がると思うなど、ありとあらゆる投機的思惑がなされるなかで、投機全体の勝率は五割を超えることはなく、取引費用分だけ確実に損失となる。
つまり、投機は合法的な賭博であって、そこに経済合理性はない。
しかし、市場に流動性を供給するという重要な役割を担っているからこそ、社会的に許容されているのであって、このことは、競輪等、全ての合法化された賭博に共通の原理である。

競輪プレス
競輪をやる上でも、こういった原理的な要素も知っておくと、負けた時一旦落ち着くことができるだろう!