脱コロナできず、公営ギャンブル復活に地元が反対、富山競輪場

脱コロナならず富山競輪の売り上げがあぶない。

富山市が運営する富山競輪が、公営ギャンブルの復活の流れに乗れていない。
インターネット投票の普及を追い風に、各競輪場は収益が大きいレースを開いたり、にぎわいづくりのため競輪場にホテルを併設したりするなど多様な取り組みを展開している。一方、富山競輪では、地元がレースの開催自体に反対する事態が起き、身動きが取れずにいるのである

累計で400億円以上の繰り入れ

富山競輪は、かつては自治体財政を潤す「ドル箱」であった。
1951年に岩瀬池田町で開設して以来、累計で417億円を市の会計に繰り入れ、公共施設の整備に充てられてきた。
95年度にはピークとなる374億円の売上高があったが、レジャーの多様化やファンの高齢化を背景に年々減少。

2019年度は94億7千万円と平成以降最少となり、市への繰り入れも8千万円にとどまった。
全国の競輪場も10年代前半までは同様の傾向で、赤字を一般会計から補てんするケースも発生。
一宮(愛知県)や観音寺(香川県)などの廃止が相次いでいるのである。

富山市も20年度、ようやくミッドナイトを実施するが、県外の競輪場を借り上げての開催で、本格参入に至っていない。
背景には、地元の理解が得られていないことがある。

ことし2月、施設を所有していた地元の酒造会社が、車券のネット販売を手掛けるチャリ・ロト(東京)に売却。
事前の説明がなかったとして、岩瀬自治振興協議会(金尾雅行会長)が富山市に抗議した。

市は「民間の契約で、関与する余地はなかった」と理解を求めたが、協議会はレース開催に反対を表明し、施設の借り上げ料を巡って住民監査請求を起こす事態となった。

協議会は「これまでやむを得ず競輪事業を認めてきたが、地元が目指す『教育・文化の町』にそぐわない」と訴える。

19年4月からミッドナイトやモーニング競輪の開催を打診されているが、話し合いは中断している。
チャリ・ロトは、会員制交流サイト(SNS)を運営するの子会社で担当者は「選手との交流イベントなどを開き、少しずつ住民の理解を得ていきたい」とする。

本年度赤字の恐れ  新型コロナウイルスの影響で2020年度の富山競輪は、06年度以来の赤字となる恐れが出ている

5月に計6日間の本場開催が中止となり、当初見込んでいた約7億5000万円の売り上げがなくなったという。

 市公営競技事務所によると、緊急時に備えた基金に5億円近くを積み立てており、ただちに市の一般会計から損失を補てんする事態にはならないとみられる。

富山競輪では開設以来、一般会計から赤字を補てんした例はない。ただ、市の大場一成商工労働部長は6月議会で「複数年度にわたって赤字が続き、一般会計から繰り出しが必要となれば、しかるべき判断を要する」と答弁し、今後の推移によっては存廃の判断が迫られるとも述べている。

苦境が続いた公営ギャンブルも、5年ほど前から復活の兆し

競輪を統括する公益財団法人「JKA」によると、全国の19年度の車券売上高は6604億円で、平成以降最低だった13年度と比べて541億円増えた。

所管する経済産業省製造産業局は「ネット投票の普及が大きい」と語っている。
各競輪場は深夜に無観客で行う「ミッドナイト競輪」を開催。
車券販売や中継はネット上で行い、他の公営ギャンブルが実施しない時間帯であることから、仕事帰りの会社員ら幅広い層を取り込んでいるのである。
運営費は抑えられ、利幅も大きいというのが現状である。

自治体によっては、毎年数億円の繰り入れに成功している。

玉野競輪場が2022年にリゾート化予定

株式会社チャリ・ロトが玉野競輪場再編整備事業の予定業者として選定された。

玉野市より『玉野競輪場再編整備事業』における事業予定者として選定された。
当該事業におけるコンソーシアム代表企業として、メインスタンドの建替など事業全体の管理と競輪場包括運営を担い。
さらに業界初となる競輪場に併設するホテルの建設、及び運営を付帯事業として計画しているようである。

メインスタンド、及び選手宿舎兼ホテルのグランドオープンは2022年3月の予定

玉野市が計画する玉野競輪場(同市築港)の建て替え事業で、競輪場としては全国で初めてホテルが併設されることが分かった。同競輪場に近接する宇野港は、現代アートで世界的に注目を集める瀬戸内海の島々へ向かう観光客の発着港で、訪日客らの宿泊需要を取り込む狙い。
新競輪場の包括委託事業者には同日、スマートフォン向けゲーム大手・ミクシィの子会社のチャリ・ロト(東京)が内定。
ホテルは、建て替え事業に伴って同社が自己資金20億円以上を投じて整備する。市から借り上げた競輪場南側の土地に建設し、8階建てで100室余りにする計画。選手宿舎を兼ね、2022年のオープンを目指す。
経営は、建築家の安藤忠雄氏が手掛けた高級ホテル「瀬戸内リトリート青凪」(松山市)などを運営する「温故知新」(東京)にチャリ・ロトが委託。
瀬戸内海に面する立地を生かしたオーシャンビューを売りにさらに客室の前にはバンク(競走路)があるため、居ながらに白熱のレースを観戦できるという。チャリ・ロトは「宇野港周辺エリアは国内外から訪れる観光客でにぎわっており、競輪以外の需要も見込める」としている。
新競輪場は20年度から段階的に整備し、夏ごろからメインスタンドなどを解体する。設計から建設、完成後の運営までをチャリ・ロトが担うDBO(デザイン・ビルド・オペレート)方式で、初期費用の約20億円は市が負担する。yahooニュースより引用
競輪プレス

ホテルからのオーシャンビューと競輪場がみれるという今までに無かった新しい試みはファンとして楽しみである。

チャリロトの玉野競輪の構想とは

「新たな競輪観戦のスタイルを提案」

ホテルには各部屋にテラスを設け、昨今、観光資源として注目を集めている瀬戸内海の景観を楽しめると共に、競輪開催時には客室でくつろぎながらレース観戦ができるという新たな競輪観戦スタイルを提案します。
また、ホテルはレース開催時には選手宿舎として利用することで、競輪場運営とホテル運営の効率化を実現し、シナジーを発揮していきます。
メインスタンドには競輪場にご来場いただいたお客様だけでなく、ホテル宿泊客や近隣の方々にもお楽しみいただける本格的なビュッフェレストランを設ける計画です。

「地方創生、地方活性化の拠点に」

グランドオープン後は競輪場施設全体をコンパクトにまとめることで、運営自体もコンパクト化できると考えており、キャッシュレス端末の導入など競輪新時代にマッチした競輪場として生まれ変わります。
加えて、地元の方々が集えるような盆踊り大会や花火大会を開催し、地元に開かれた、かつ観光スポットとして多くの市外・県外の観光客を呼び込める場所にしていきます。
この他にパラ競技や瀬戸内海を活かしたトライアスロン大会、学校の部活動合宿などで利用できるスポーツ拠点としても多くの人が集まる場にすることで、地方創生・地方活性化の一翼を担っていければと、考えております。

これらの事業を通して、長期的観点で玉野競輪場、並びに玉野市に直接的・間接的貢献ができるようにしていく所存ですので、今後、当コンソーシアム、及び株式会社チャリ・ロトをご愛顧の程、お願い致します。

競輪プレス

以上が、公式のチャリロトからの発表であった。

今現在の玉野競輪場から2年でかなり変化しそうである。
2020年の夏ごろからの順次始まるようなのでそれまでに一度いってみたいものである。

富山競輪、玉野競輪はどちらもチャリロトが実権を握っている。
これから富山競輪も新たなこころみをはじめるかもしれない。

競輪業界の復活を期待したい!