小田原G3開設71周年記念優勝:和田真久留選手,北条早雲杯争奪戦

北条早雲杯G32020/8/27~30小田原:概要

モーニング7・Kドリームス杯(FⅡ)」は8月17日からの3日間、A級1,2班戦7R制7車立で、小田原競輪場では初のモーニング開催として実施される。

優勝候補筆頭はチャレンジ戦を3場所でクリアして、今回が初の1・2班戦となる青野将大(神奈川・117期)。
早々と特別昇班を決めた逸材が、初登場の小田原バンクで躍動。
巴直也(神奈川・101期)が絶好の番手回りから差し切りを狙う。

来月に38歳を迎えるが、デビュー当時から積極的な先行スタイルを貫く橋本智昭(宮城・99期)や、支部長の重責を担いながらも、まだまだ機動力健在な市川健太(東京・82期)などが、経験値の差を生かして逆転Vを目指す。

北条早雲杯G3歴代優勝者

  • 2019年  北条早雲杯争奪戦 郡司 浩平
  • 2018年  北条早雲杯争奪戦 郡司 浩平
  • 2017年  北条早雲杯争奪戦 山岸 佳太
  • 2016年  北条早雲杯争奪戦 郡司 浩平
  • 2015年  北条早雲杯争奪戦 池田 勇人
  • 2014年  北条早雲杯争奪戦 桐山敬太郎
  • 2013年  北条早雲杯争奪戦 長塚 智広
  • 2012年  北条早雲杯争奪戦 浅井 康太

北条早雲杯G32020/8/27~30小田原:決勝

新型コロナウイルス感染拡大防止のため7車立9レース制、近隣中心の斡旋で近畿、中部の選手のみの参加となる。

断然の優勝候補筆頭として登場は唯一のS班で地元の脇本雄太

世界と渡り合う脚力は競輪界最高峰のパワーとスピードを誇る。
2年振りの記念出走で力の違いを見せ付ける。

脇本と共に地元独占を狙うのは野原雅也と寺崎浩平の両機動型。
この3人がどう連係するかもシリーズの見所であった。

早速決勝を見ていこうと思う。

【9R=S級決勝】

1,佐藤慎太郎選手(SS・福島78期)
2,郡司浩平選手(SS・神奈川99期)
3,松浦悠士選手(SS・広島98期)
4,東口善朋選手(S1・和歌山85期)
5,和田真久留選手(S1・神奈川99期)
6,松井宏佑選手(S1・神奈川113期)
7,吉澤純平選手(S1・茨城101期)

号砲と共に、郡司が勢い良く飛び出す。
1周回半程で並びは整う。
地元・神奈川3車の前受けで625・71・34の三分戦。

青板周回に入り、後方から松浦がジワジワ上昇。
郡司を抑える形に。

赤板突入で松浦が叩きにいくが、松井が引かずに突っ張る。

松井が先行、その後ろでは郡司と松浦の競り合いで打鐘。

依然、松井の先行態勢でHSを通過。

後方から吉澤も佐藤を引き連れ、巻き返しを図る。
しかし、2コーナー、松浦に競り勝った郡司のブロックの影響で佐藤が落車のアクシデント。

最終BSは神奈川3車が出切った状態だが、松浦ー東口ラインも再反撃。

最終4コーナー、神奈川3車を内から松浦、外から東口が猛追。

このデッドヒート、最後は神奈川の3番手を固めていた和田が突き抜けて1着。
2着に松井が残り、郡司が失格の判定であったため、松浦が繰り上がりで3着入線。

和田真久留は2017年11月の防府記念以来、2回目のG3制覇となった。

99期S1和田真久留選手

府県         神奈川県
生年月日  1991/03/02
年齢     29歳
登録番号   014744

期別    99期
級班      S級1班
級班所属日 2015/01/01
脚質    逃げ

級班の履歴情報
S級1班 2015/01/01
S級2班 2013/07/01
A級1班 2013/01/01

和田真久留選手のプロフィール

神奈川県立横浜桜陽高等学校時代、自転車部がないため、高校生でありながら実業団登録選手となった。
その後、自ら懇願して自転車部を創部したが、部員は当人だけしかいなかった。
2008年、全国高等学校総合体育大会自転車競技大会(大宮競輪場)の1㎞タイムトライアルで優勝[2]。アジア自転車競技選手権大会のジュニア部門では、スプリントで2位に入った。
その後、競輪学校に入校。在校競走成績は18位(18勝)。

2011年1月1日、ホームバンクの平塚競輪場でデビューし2着。
初勝利は同年1月2日の同場。
2013年、第33回アジア自転車競技選手権大会(ニューデリー)のチームスプリントで3位に貢献。
2016年4月、UCI承認トラックチーム「Dream Seeker」に、発足メンバーとして参加(代表は新田祐大)。
2018年まで日本自転車競技連盟からトラックレース短距離男子エリート強化指定選手として指定されていた。
2019年2月、第34回読売新聞社杯全日本選抜競輪(別府競輪場)でGI初優出

優勝/和田真久留(S1・神奈川99期)

思ってもいなかった展開だったんで、キツかったですね。
今日は我を出さずに、自分は3番手の仕事をシッカリすること。
神奈川3車の中から優勝者を出せるようにだけ集中していた。
最終4コーナーは神奈川3車の争いだったのは良かったけど、浩平の失格は本当に誤算、残念です……。
最後は無我夢中で踏みました。
2回目のG3制覇だけど、今回は番手戦ばかりだったので、少し意味合いが違うかなと。
浩平、宏佑、雄太と__タイプも違ったので、いつも対応している追い込み選手の凄さも分かった。
それに自分もまだまだ自力で頑張らなくちゃいけないなって。
自分の競輪人生で大きな勉強になった開催だと思います。
神奈川、南関がレベルアップしていく中で、そこから来年も小田原記念の優勝者を出せたら。
もちろん、その中に自分も名を連ねていられるように頑張ります。