競輪選手の引退後は?どんな仕事につくの?
それでは見ていきましょう!!
競輪選手の現役最年長選手は?
オートレーサー→現役最高年齢は高塚清一選手で73歳です(2020年9月現在)
競輪選手→現役最高年齢は佐古雅俊選手で60歳です(2020年9月現在)競馬で走るのは馬、オートレースでは自動二輪車です。騎手、ボートレーサー、オートレーサーはそれらの上に乗って操縦します。つまり動力は自分ではなく馬であり、ボートのモーターであり、自動二輪車のエンジンです。
対して競輪の動力は自分。公営競技の中で唯一、自分で漕いで進まなければなりません。そうなれば加齢のよる体力低下の影響は深刻となり、他の競技よりも平均的な選手寿命は圧倒的に短いのではないだろうか。
競輪選手が50代でも一線で活躍できる理由
なぜ、そんな年齢になるまで現役を続けられるかというと、まずひとつに自転車というツールを使うことが挙げられるでしょう。陸上選手などよりも骨や関節に負担が掛かりにくいですし、落車でのケガを除けば身体への負担はとても少ない競技だといえるでしょう。
もうひとつは、競輪がラインを組んで走るレースだからです。
若くて力のある選手に前を走らせて風よけにすることで、自分は最後の直線まで足を温存できます。番手の体力消耗度合は先頭選手の半分以下だという報告もあるほど。無風で先頭の選手に付いていけるだけの体力があれば、選手としてやっていけるということになりますね。
それに加え、後ろから捲りに来る選手を巧みにブロックするなどといった番手の仕事がうまければうまいほど、寿命は延びることになります。これが年齢を重ねる事のメリットでしょう。
レースをすればするほど、駆け引きのデータやレース場そのもののデータも蓄積されていき、抑えどころや仕掛けどころのうまさが極まっていく。それを先頭の選手に伝えることで、ラインがうまく動かされて、自分も生かされることになる。
だから高齢でも活躍できるのです。というよりも、若いから強いというわけではないのが競輪の面白い所ですね。
競輪選手に定年は存在しない
過去には45歳でG1を制した選手もいました(2004年の高松宮記念競輪で優勝した松本整氏)。そういうこともあってか、日本競輪選手養成所の入所制限は満17歳以上であれば何歳でもOK。年齢制限の上限はないのです(2012年には史上最高齢35歳の合格者も)。
では、競輪選手に定年というのはないのか、という話になりますが、選手の代謝、すなわち“クビになる”ことはあります。
「3期連続で競走成績が70点未満(女子が47点未満)」の者が対象となり、期の成績下位30名(女子は3名)は強制的にクビとなります。
1期というのは年を半分に分けた1月から6月の前期や7月から12月の後期のこと。つまり3期連続というのは1年半という期間、得点が基準に満たされず、さらに選手の中で下位の者は引退させられてしまいます。つまり成績が悪ければ20代でも引退となる中、60代になるまで現役を続けられるのが競輪という競技なのです。
競輪選手の引退後のキャリア
一昔前ならば20年以上務めれば約2千万円の退職金、さらに年間約120万円の年金がもらえるという制度がありましたが、現在その制度も退職金に関しては20%減。年金に関しては完全撤廃しているそうです。昔は今よりもっと稼げていた競輪選手もピークに比べたら厳しい給与体制になっている事がわかります。
引退後の生活は、さまざまです。目立つのは、競輪場の職員やガードマンでしょう。競輪場の検車や施設の運営スタッフ、売店スタッフなどの職員として、再就職するケースが多いようです。
競輪場の内外にあるガイダンスコーナーで働いているのも、たいてい元競輪選手です。また、元競輪選手を積極的に雇う警備会社があり、競輪場内外の警備を担当しています。
現役時代の収入が多かった選手は、現役時代から事業を始めたり、資金を貯めて準備をしている人もいます。スポーツクラブやアパートを経営したり、飲食店をもつ人もいます。
現役時代に人気のあった選手は、テレビなどの解説者になる人もいます。
競輪プレスは競輪選手皆さんをこれからも応援していきます!!