深谷知広選手以来2人目の寺崎浩平選手が18連勝でS級に特昇!117期早期卒業者菊池岳仁選手は13連勝でストップ

日本競輪選手養成所早期卒業117回生寺崎浩平選手がS級2班へ

3月23日から3日開催されていた名古屋競輪(FI)ですべて1着となり、A級2班昇班後3場所連続完全優勝を達成!3月26日付でS級2班に特別昇級となった。
デビューからすべて1着の18連勝によるS級特別昇級は深谷知広選手以来2人目(チャレンジレース導入以降。深谷選手はデビューから56日目、寺崎選手はデビューから69日目で達成)。
深谷選手は20連勝でストップしてしたが、寺崎選手がどこまでいけるのかに注目していきたい

寺﨑浩平選手のデビュー前の経歴

・生年月日 平成6年1月4日
・年齢 25才
・府県 福井県
・最終学歴 私立 法政大学卒業
・主な競技歴
2017年 愛媛国民体育大会 ケイリン 優勝
2018年 福井国民体育大会 ケイリン 優勝 チームスプリント 優勝

記録会 200mFD(※) 400mFD 1000mTT 3000mTT
ゴールデンキャップ基準 11″20以内 23″00以内 1’08″00以内 3’49″50以内
第1回(入所直後期) 10″69 22″40 1’07″37 3’49″75
第2回(中間期) 10″33 21″99 1’07″53 3’48″00
  • 「競争訓練では自転車競技歴10年の経験、技術を駆使し、鋭い捲りで1着を量産」
  • 「勝率は全体で群を抜く」
  • 「先行しても逃げ切れる脚があるため、臆することなく勝負できる」
    と評価されている。200mFDで養成所新記録も更新。
    また、現役のナショナルチーム所属選手(脇本雄太新田祐大深谷知広選手)の在籍時よりも好タイムを記録している。

加速力とスピード持久力は候補生トップ。

競輪プレス

トラックナショナルのBチームに所属している。
東京以降のオリンピックを目指す意欲もあり、2021年の活躍が楽しみである。

寺﨑浩平選手「脇本雄太選手と肩を並べられるような選手に」

早期卒業が決まった際は本当に嬉しく思いました。
プロの世界ではいろんなレース展開が起こりえますが、捲りには自信がありますし、私の力もきっと通用すると信じています。
デビュー後は一気にS級まで駆け上がりたいです。

デビュー3年以内に地元の福井GⅢで優勝、その後はグランプリに出場できるような選手になることを目標に、そして、脇本雄太選手と肩を並べられるような結果を残せる選手になりたいです。
早期デビューということでお客様からたくさんの注目が集まると思うのですが、ご期待に応えられるよう精一杯頑張っていきたいと思っています。
応援よろしくお願いします。

競輪プレス

まさに有言実行した形となった。

一気にというよりも最速でS級まで駆け上がって行った。

菊池岳仁選手のデビュー前の経歴

・生年月日 平成12年6月7日
・年齢 19才
・府県 長野県
・最終学歴 長野県立 岡谷南高等学校卒業
・主な運動歴
高校 スピードスケート
全国高等学校総合体育大会 1kmタイムトライアル 7位
2018年 福井国民体育大会 1kmタイムトライアル 4位

記録会 200mFD 400mFD 1000mTT 3000mTT
ゴールデンキャップ基準 11″20以内 23″00以内 1’08″00以内 3’49″50以内
第1回(入所直後期) 11″09 22″80 1’07″44 3’47″92
第2回(中間期) 10″56 21″88 1’04″05 3’39″43
  • 「競争訓練では常に先行し、他の候補生を力で圧倒」
  • 「第1回トーナメントの決勝では、最終周回前回の第2コーナーからかまし先行で力勝負を行い、惜しくもゴール前で差されたものの、強烈なインパクトを残す」と評価される。
    400mFDと1000mTTで養成所記録を更新。

寺﨑浩平候補生と同じく、現役のナショナルチーム所属選手(脇本雄太新田祐大深谷知広選手)の在籍時よりも好タイムを記録している。

加速力とスピード持久力を兼ね備えており、自転車競技歴は浅いものの、ナショナルBチーム入りを果たしている。

菊池岳仁選手「絶対に勝てないと思わせるような走りを」

自転車競技歴も浅く慣れないことばかりでしたが、多くの方に応援していただいたことに感謝しております。私は長い距離を逃げ切り先行で勝つことを得意としており、お客様には私の持ち味である先行力を認めてもらえるよう頑張りたいと思っています。
長い距離を踏んだ後の踏み直しなど「最後の一歩・あとひと伸び」が課題だと感じているので、その点を重点的に練習してデビューしたいと思います。
デビュー戦では、先行で他の選手を寄せ付けない、絶対に勝てないと思わせるような走りをして1着を勝ち取りたいです。
応援よろしくお願いします。

と語っていた。

競輪プレス
寺崎選手と同じく早期卒業した菊池岳仁選手は3月18日のレースで負けてしまい、連勝は13回でストップしてしまったが、しっかりと準備をして近いうちにS級に上がってくるに違いない。

ゴールデンキャップ受賞者6人の117,118期

この寺崎選手や菊池選手と同期になる117回生、そして118回生(女子)の卒業式が3月24日に行われた。
男子70人、女子21人の合わせて91人の選手候補生が日本競輪選手養成所を卒業し、今回はゴールデンキャップ受賞者が6人もいた(男子117期が4人、女子118期が2人)

日本競輪選手養成所では記録会の成績によって訓練時に着用するヘルメットのキャップの色が決められる。
成績下位から順に青→赤→黒→白で、一番優秀なのが金である。
白まではキャップが貸し出しになるが、金だけはもらえる。
ゴールデンキャップはそれだけ栄誉あるものなのである。

しかし、その関門はかなり厳しく115期以前はわずか14人しか出ていない。
近いところだと、113期は1人も出ていない。
そんな中、117期は4人もいる。
ちなみに早期卒業した寺崎選手と菊池選手も獲得しているので合わせて6人
さらに菊池選手は2回獲得し、早期卒業は叶わなかった町田太我選手候補生は3回の記録会ですべてゴールデンキャップ獲得という偉業を成し遂げている。

一方、118期女子もゴールデンキャップ2人は歴史的快挙。
それまでに獲得したのは小林優香選手や梅川風子選手、太田りゆ選手など、たった5人であった。

ゴールデンキャップ受賞者

  • 町田太我さん(広島)
  • 坂本紘規さん(青森)
  • 山口拳矢さん(岐阜)
  • 青柳靖起さん(佐賀)
  • 永塚祐子さん(神奈川)
  • 尾方真生さん(熊本)

さて、卒業の前日の3月23日には卒業記念レース、いわゆる“卒期”が行われた。
ちなみに優勝したのは青柳靖起さん。
「九州を代表する先行選手となって、先行でグランプリを獲りたい」

一方、118期女子の“卒期”で優勝したのはゴールデンキャップを獲得した尾方真生さん。
児玉碧衣選手の師匠でもある藤田剣次一門。「今年からルーキーシリーズが始まり、見ていただく機会があるので、脚力のあるレースを見せたいです」とのこと。

今年から『競輪ルーキーシリーズ2020』が開催される。 5月15日から17日の広島競輪場を皮切りに、5月29日から31日の小倉競輪場(ナイター開催)、6月12日から14日の伊東温泉競輪場の全3戦を117期の男子選手と118期の女子選手が戦う。

これまでは3月に卒業した男子の新人選手は同年7月のチャレンジ競争から組み込まれることになっていたが、その前に新人だけのレースでお披露目するというもの。今までは養成所の成績しかなかった新人のデータが増えるということを考えると、ファンとしても歓迎すべきシリーズとなる。