宇都宮G3優勝戦開設71周年記念宇都宮ワンダーランドカップ争奪戦

宇都宮G3優勝戦開設71周年記念 宇都宮ワンダーランドカップ争奪戦

競輪場の開設を記念して各競輪場で毎年度1回行われるG3競走であり、年(1〜12月)に約40節開催されている。
各競輪場ごとに呼び名があり、それぞれの地元で定着しているものが多く、宇都宮競輪場で開催される開設記念競輪がワンダーランドカップである。

宇都宮競輪場で開設71周年記念「宇都宮ワンダーランドカップ争奪戦」が開幕。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開催中止が相次ぐなか、4月武雄記念以来となる1カ月ぶりのグレードレース
前検日の20日は参加選手が3密を避けながら、自転車、身体検査を無事に終了。

今回も無観客での開催となるが、平原康多松浦悠士浅井康太ら好メンバーがそろっている。

  • 開催期間:2020年 5/21(木)~24(日)
  • 出場資格:S級選手のうち108名が斡旋される。ホームバンクとする選手が多く斡旋される傾向にある。

12年から守り続けたS班の座を手放した浅井だが、今年は勝ち星を量産している。

2月の静岡記念では1年以上ぶりとなる優勝を4連勝の完全Vで飾った。近況の走りを見るかぎり、一時期の低迷からは脱し持ち前のスピードが戻ってきている印象だ。大舞台で何度も連係をしている金子貴志や、志智俊夫のベテラン勢とのタッグで中部勢を盛り立てる。

宇都宮競輪場の決まり手

1着決まり手:【逃げ22%】・【擦り31%】・【差し47%】
2着決まり手:【逃げ13%】・【擦り13%】・【差し37%】・【マーク37%】

宇都宮競輪場では選手達と交流する機会が数多く設けられている。
バンクに直接降りる事が出来たりとより多くの情報を収集することができる。
特徴的はバンクに加えて、風の影響も考慮してレースを予想する必要があると言える。

宇都宮ワンダーランドカップ争奪戦【12R=S級決勝】

  • 1/渡邉雄太選手(S1・静岡105期)
  • 2/松浦悠士選手(SS・広島98期)
  • 3/浅井康太選手(S1・三重90期)
  • 4/渡部哲男選手(S1・愛媛84期)
  • 5/野原雅也選手(S1・福井103期)
  • 6/堀内俊介選手(S1・神奈川107期)
  • 7/中川誠一郎選手(SS・熊本85期)
  • 8/神山拓弥選手(S1・栃木91期)
  • 9/大槻寛徳選手(S1・宮城85期)

大外から大槻が飛び出し、中川を迎え入れた同級生ラインが前受け。
79・16・24・53・1の細切れ戦となる。

赤板1コーナーから後ろ攻めの野原が上昇。
番手の浅井に続き、戦前に「魅力的な位置」と、語った地元で単騎の神山も車を上げる。

野原の上昇を察知して、南関2車も前へ踏んでいく。

そして、中川が引く形になったところで打鐘。

スローペースの一本棒。
2センターで主導権を握った野原が後続を気にしながら残り1周回。
53・8・16・24・79の並び。
最終1コーナーから後ろの松浦、中川も踏み上げる。

渡邉も捲りを放つが、野原が一気にペースアップして、最終BSを通過。

最終4コーナー、逃げる野原の番手から満を持して浅井が踏み込む。

浅井が差し切って1着で入線。
2着は浅井マークの神山、3着は松浦と堀内でもつれたが、松浦が先にゴール線を駆け抜けた。

浅井は今年、3回目(静岡・高知・宇都宮=3場所連続)の記念優勝。
通算28回目のG3制覇を決めた。
宇都宮記念は2013年以来、2回目のVとなる。

まだ無観客開催ではあるが、浅井はホームスタンドに手を振りながら表彰式に登場。

優勝/浅井康太(S1・三重90期)

平原康多は3月ウィナーズカップ以来となる実戦。

ウィナーズカップでは初日に落車しているだけに、状態も気になるところだ。
「痛みはやっぱりありましたけどね。左の中指がちょっと傷んだが、力は入るようになってきたので大丈夫です。どうしなければいけないかとかにはブレはないので、やることはやってきてるんだけど、開催中止が続いて気持ちが入りきらないところがあった。そんななかで最低限のことはできてるので、しっかりと成果をだしていければ

前回の宇都宮記念優勝の時は捲り追い込み。
今回は差しと、ちょっと……ですけれど(笑)。
4コーナーでシッカリ番手やったんでね、1着を獲り切ろうと。
野原君があれだけ頑張ってくれた。残そうと思って、後ろにいかれたら元も子もないんで。
野原君が優勝できるように前攻めは嫌った。中団くらいからの捲りで考えていたので、先行は意外でした。
でも、神山君が3番手についてくれたのは大きかったですね。
渡邉君の捲りにも牽制しないで、前に踏むだけで対応できた。
良いメンバーで走れたんで、今後に繋げられると思う。開催中止が数多く続いたりして、選手もモチベーションを保つのは難しかった。
だから、今回、宇都宮記念を開催してくれたことに感謝しています。
選手も良いパフォーマンスを出そうと頑張りました。まだ大変な時期は続きますけど、僕たち選手みんなも頑張るんで、どうか競輪を応援して下さい。