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サマーナイトフェスティバルG2とは

競輪のナイター開催は1998年(平成10年)函館競輪場で初めて行われた。

競輪界初の試みということで、選手の協力を得て何度も試走を繰り返し、特に公正安全な競走を実施することが絶対の条件であるため、照明については細心の注意が払われた。
真夏の日差しを避け、照明が照らすカクテル光線の下白熱のレースが展開され、仕事帰りのお客様を中心に多数のファンが夜の競輪場に集い人気を博した。
現在では多くの競輪ファンに親しまれている。

ナイター開催がファンの間で浸透するにつれ、「ナイター競輪でグレードレースが見たい!」というファンからの要望が強まっていった。

競輪界ではそのファンの声に応えるため、平成17年(2005年)に「サマーナイトフェスティバル【GII】」として競輪界初となるグレードレースを新設した。

平成26年(2014年)までは2日制で開催されていたが、平成27年(2015年)から3日制で開催されることとなった。
平成28年(2016年)の選考基準から、前年11月から今年4月までの間に開催されるGI、GII及びGIIIの優勝者に加え、FIについても優勝回数上位者から出場する権利が与えられる。選考期間中に優勝しなければどんなトップ選手も出場することが難しいレースであり、逆に選考期間中に優勝さえすればGIIレースに出場できるチャンスが与えられることになる。

優勝した選手らが出場する大会であり、この大会でチャンピオンの中のチャンピオンが決まることになる
いわば競輪界上半期のグランプリ。
場内もライトアップされ、お祭りの雰囲気を盛り上げる。

サマーナイトフェスティバル」は、競輪界が贈る真夏の夜の夢の祭典だ。

第16回サマーナイトフェステイバル展望第16回サマーナイトフェステイバル展望

第16回サマーナイトフェステイバルがいわき平競輪場で開催される。
3日制のナイター開催で格付けはGIIだが、S級S班9名が揃い踏みで夏の暑さを吹き飛ばす激戦が繰り広げられるだろう。
近況の勢いでは清水裕友と松浦悠士の中国コンビが優勢だが、脇本雄太と新田祐大の五輪戦士を相手に中国コンビがどんな戦いを見せてくれるかが一番の見どころである。

中国コンビの快進撃が止まらない

105期清水裕友と松浦悠士の中国ゴールデンコンビの快進撃はどこまで続くのか?
昨年11月の競輪祭は松浦、今年2月の全日本選抜は清水、3月のウィナーズカップは松浦、そして5月の全プロ記念のスーパープロピストレーサー賞では清水-松浦の並びで連係、清水の逃げに乗った松浦が名前のとおりに悠々と抜け出して優勝している。中国コンビの連係は前を回ったほうが先行、番手を回ったほうが勝ちにいくという単純明快な作戦だが、平原康多や浅井康太がわかっていても彼らを止めることができないというのは、彼らの勢いと調子が想像以上の高みに登りつめている証拠だろう。

昨年のグランプリでは脇本雄太と新田祐大を相手に不発に終わってしまった中国コンビだが、現在の勢いがあればグランプリのときのように後塵を拝することは決してないはずだ。

98期四国勢も原田研太朗を筆頭に渡部哲男、太田竜馬、小川真太郎らが好調で、中国コンビの活躍に引きずられるようにして上昇気配だ。
原田研太朗は2月の全日本選抜では準決で5着と敗れたが、3月のウィナーズカップの準決では9番手からの大捲りを決めて1着で決勝進出を果たしている。5月の全プロ記念の初日優秀は捲り不発で9着に終わったが、2日目のワンダーステージでは捲って2着と調子は悪くなく、本大会でも原田らしい大捲りをきっと披露してくれるだろう。

新田祐大の参戦で大いに意気上がるのが地元・北日本勢だ。
来年に延期された東京五輪の代表選手に内定した新田は競輪の出走回数が少なく、レース勘やカーボンフレームからクロモリフレームへの乗り換えなどが不安材料になる可能性もないとは言えないが、6月の高松宮記念杯を経ての参戦となるので心配は無用か。17年のサマーナイトでは新田は6番手から捲り渡邉一成とワンツーを決めて優勝、18年の大会では菅田壱道の捲りに乗った渡邉一成が直線伸びて優勝と北日本勢は本大会との相性がよく、昨年のグランプリで新田を目標に初優勝を決めた佐藤慎太郎に再びチャンスが巡ってきそうだ。

脇本雄太が相性抜群のバンクで逃げ切りを狙う

94期清水裕友と松浦悠士の中国ゴールデンコンビや、ともに東京五輪の代表選手に内定した新田祐大など強敵が多いが、ここはやはり脇本雄太を優勝候補の筆頭に推したい。
いわき平は400バンクの中では3番目に直線が長いが、18年8月に開催されたオールスターでは脇本は長い直線にひるむことなく堂々の逃げ切りで念願の初タイトルを獲得している。
あれから2年近くが経ち、東京五輪出場を目指して世界の舞台でパワーとスピードにますます磨きをかけてきた脇本が今大会でも華麗な逃走劇を披露してくれるだろう。

6期昨年のグランプリでは脇本雄太は2着と惜敗したが、脇本が逃げてしまえば誰にも捲られないことを改めて証明してみせた。
となると今大会では近畿の選手たちに再浮上のチャンスが訪れるだろう。
村上博幸はグランプリでは脇本との連係を外してしまったが、2月の全日本選抜では決勝進出、3月のウィナーズカップでは準決進出と41歳の大ベテランとなってもまだまだ元気いっぱいだ。昨年のサマーナイト決勝では渡邉雄太の捲りを追走からゴール前で差し切って初優勝しており、今大会での連覇が期待できる。

87期平原康多は2月の全日本選抜では関東勢からただひとり決勝進出を果たして意地を見せたが、決勝では松浦悠士と清水裕友の中国コンビの2段駆けにしてやられて捲り届かずの2着に終わった。
その後は3月の松山記念で今年2度目の記念優勝を飾るが、続くウィナーズカップでは初日に落車・欠場となってしまい、5月の宇都宮記念でも2、1着で勝ち上がりながらも準決でまたもや落車・欠場と波に乗り切れないでいる。

それでも次場所の全プロ記念では勝ち星はなかったものの2日連続で2着と体調面の心配はなさそうだ。
後半戦での巻き返しを誓い、今大会では平原らしいオールラウンダーぶりを発揮して勝機を掴んでくるだろう。

第15回大会:村上博幸が5年5か月ぶりのビッグ優勝

中川誠一郎-園田匠、松浦悠士-小倉竜二、吉田拓矢-平原康多-佐藤慎太郎、渡邉雄太-村上博幸の並びで周回を重ねる。
青板2センターから渡邉が上昇を開始、赤板ホームで前団を押さえて先頭に立ち、松浦が渡邉ラインを追うが、赤板2コーナーの6番手から吉田が一気にカマし、渡邉を叩いて主導権を握ったところで打鐘を迎える。渡邉は4番手まで引くが、松浦は踏むのをやめずに前団を叩きにいく。

吉田も最終ホーム過ぎからペースを上げ、1コーナーでは吉田と松浦の壮絶なもがき合いとなる。その機を逃さず中川が8番手から捲っていくが、2コーナー6番手から渡邉も捲り発進、合わされた中川は外に浮いて後退する。松浦と吉田のもがき合いは松浦が勝利するが、最終4コーナー過ぎに渡邉が捲りきって先頭に立ち直線勝負へ。
渡邉と番手の村上がほぼ横並びでゴール線を通過するが、村上が8分の1車輪交わして優勝、渡邉が2着、中川の捲りに乗った園田が直線伸びて3着に入る。

いわき平競輪:バンク特徴

標準的な400バンクだが直線が長くて追い込み有利

06年10月にリニューアルオープンしたいわき平はクセのない標準的な400バンクだが、リニューアルに伴い見なし直線が旧バンクより10m長くなり、全国の400バンクの中では3番目に長い直線となったため追い込み選手有利が基本だ。

ただ15年10月に再びバンクの全面改修が行われ、凸凹のない走りやすい走路となってタイムも出やすくなったので先行・捲りの自力選手も存分に力を発揮できる。
18年8月に開催されたオールスターの決まり手を見てみると、全54レース(ガールズ2個レースを除く)のうち1着は逃げが6回、捲りが13回、差しが35回、2着は逃げが7回、捲りが10回、差しが20回、マークが17回となっている。

やはり直線が長いので1着は追い込みが圧倒的だ。
逃げても捲っても長い直線でズブリと差し込まれてしまう。それでも走路自体は比較的軽めでタイムも出やすいので、力のある選手ならば十分に粘れるし逃げ切りも可能だ。全54レースのうち先手ラインの選手が1着を取ったのが28回と過半数に達しており、直線が長くても先行選手がかなり健闘していたことがわかる。

決勝では脇本雄太が堂々の逃げ切りで念願の初タイトルを獲得している。一方2日目のオリオン賞では新山響平が打鐘から先行態勢に入って太田竜馬が4番手、脇本雄太が8番手となり、先捲りの太田は新山の番手の諸橋愛のブロックを受けて後退、その煽りを受けて脇本も不発となり、番手から抜け出した諸橋が1着、新山も2着に粘り込んでおり、直線が長くても決して先行選手は不利とは言えない。

意外と苦しいのが捲りで、うまく中団位置が取れたとしても早めに巻き返すと差し交わされる可能性が高いので、ずるずる仕掛けを遅らせているうちにタイミングを逸して不発というパターンが多くなってしまう。
直線では内にも外にも伸びるコースがあるので、頭狙いの勝負駆けのときは無理に早めに巻き返さず、3コーナー過ぎからの捲り追い込みに賭けたほうがいい。

周長は400m、見なし直線距離は62.7m、最大カントは32度54分45秒。
屋外の競輪場では日本で唯一となる構造物上に設置された空中バンクで、バンクの内側からもレースが観戦できる。
バンクは内も外も透明板のポリカーボネートで覆われていて、走路に吹き込んだ風の逃げ場がなくバンク内で風が渦巻くことがあるが、夏場は風の影響はあまりない。

最高上がりタイムは山崎芳仁が10年9月にマークした10.5秒。