G3大宮競輪「倉茂記念杯」展望/バンク/注目選手情報:東日本発祥71周年競輪

G3大宮競輪「倉茂記念杯」:概要

  • 日程:2020年1月16日〜19日
  • 開催地:大宮競艇場

倉茂記念杯とは

 東日本競輪発祥71周年競輪の生みの親「倉茂氏」をたたえた記念開催

東日本競輪発祥の地である大宮競輪では、「競輪の生みの親」である倉茂氏の功績を末永くたたえ今後の競輪界の発展を図るため、平成14年1月の53周年記念競輪から「倉茂記念杯」と銘打って開催している

倉茂貞助氏の功績

昭和22年9月、倉茂貞助氏は、海老澤清文氏とともに設立した「国際スポーツ株式会社」において”報償制度併用による自転車競走”という企画を立てた。
この企画を実現するためには法制化が必要であることがわかり、昭和22年10月に「自転車競技法期成連盟」を結成。
自転車振興会連合会(現:(公財)JKA)の設立」に力を注ぎ、自ら常務理事として、小倉、住之江、大宮に始まる全国各地での競輪場の開設、選手の養成や運営体制の整備に尽力した人である。

G3大宮競輪「倉茂記念杯」:展望

過去6度倉茂記念杯を制した平原康多が不動の本命である。

2019年はG1、G2の優勝こそなかったが、脇本雄太や新田祐大といったナショナルチームの活躍で高速化が進む新時代のレースに対応するために 、新たに取り入れること、継続することさらには元に戻すこと、それぞれをしっかり見極めてブラッシュアップを続けてきた。

後半戦からはビッグレースの決勝にコンスタントに進出しており、その積み重ねによって10回目となるKEIRINグランプリ出場まで辿りついた。
過去6度制している相性抜群の大宮記念で、主役の座を譲るわけにはいかない。
3年ぶりのV奪還が期待されている。

地元・埼玉勢は、平原を絶対的主柱として、力をつけた金子哲大やマーク・ 追い込み戦が光る岡光良、地元記念初参戦となる新鋭レーサーの植原琢也黒沢征治らが地元ファンの声援に応える奮闘を見せてくれるだろう。
関東からは他にも、 昨年の大宮記念覇者である神山拓弥、自在派のトリックスター木暮安由、 ダッシュ鋭い鈴木謙太郎ら争覇級がそろっており、今年も“ONE TEAM”で 他地区を迎え撃つか注目していきたい。

初めてS級S班として新たなシーズンを迎える郡司浩平にも注目が集まる。
南関東勢のS級S班は、S班が9人制になってから初めて。
郡司の存在が地区的にも起爆剤となる可能性は極めて高い。
今回もダッシュを活かしたスマートな仕掛けで、好勝負を演じ防くれるだろう!!
防府記念の初日特選でもワンツーを決めて、岡村潤山中秀将、2019年後期にFIを3度優勝している鈴木裕ら南関東勢が結束して上位進出を狙ってきている。

九州勢からはS級S班・中川誠一郎が見逃せない。
2019年はG1タイトルを 2つ獲得と大活躍。
意外な脆さも同居してはいるものの、展開の常識をも覆すようなハイスピードの仕掛けは魅力たっぷり。
熊本からは中本匠栄の充実ぶりにも目を見張る。中川とは10月熊本記念in久留米でも連係しており、決勝では先行して中川の優勝に貢献している。
今大会でも、きっちりと仕事をするだろう!!

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三谷竜生と村上義弘近畿連係で意地を見せる

三谷竜生村上義弘の近畿ラインも強力布陣である。

両者ともにS級S班からは陥落してしまったものの、実績面を比べてもV候補であることに変わりはない。
三谷は2月の全日本選抜で落車して左肩鎖関節脱臼の負傷。
後半戦に入ってから本来の動きを取り戻してきたが、グランプリには届かなかった。
村上もビッグレー スでは苦戦が続いているが、当地記念は2012年に優勝歴あり。

両者ともに意地を見せる、巻き返しの1年がスタートする。

北日本勢は佐藤友和の復調が楽しみなところ。
鋭いレース勘と臨機応変な攻めで一世を風靡した実力者なので、大宮バンクをいかに攻略してくるか要注意たである。
11月いわき平 FIで地元優勝した飯野祐太好気配が続く。
若手に前を任せるレースも増えているが、パワフルな自力戦で、格上を相手に波乱を演出するシーンもしばしばある。
差し脚シャープな和田圭守澤太志らが後位を固めればラインの強度も増していく。
近況の地区的な盛り上がりは中四国が一番か。すでに記念優勝を経験している 新進気鋭の宮本隼輔、落車の影響は心配だが自力上位の小川真太郎、10の熊本記念in久留米で決勝3着の門田凌らを目標に、岩津裕介湊聖二らが差し脚を伸ばす。
仕掛け次第では連独占があっても不思議ではないだろう。

倉茂記念杯:遠征組の注目選手

  • 佐藤友和選手 岩手 88期
    5月の日本選手権( 松戸 )一次予選で先行しラインでワンツーの2着に粘ってから気配は上昇傾向。
    近況も11防府記念で優出FIではコンスタントに優出と堅調にビッグレース6度優勝の実力者が、復活ののろしを上げる。
  • 神山拓也選手 栃木 91期
    2019年の大宮記念決勝では、矢野昌彦-平原康多 – 神山拓で関東ラインが結束し 、直線で平原後位からシャープに伸びて優勝を果たした。
    大宮記念は2014年に次いで2度目の優勝と相性良好だ。
  • 村上義弘選手 京都 73期
    S級S班からは陥落してしまったが、 レースの中心を担う存在感を発揮していることに変わりはない5月宇都宮記念で魅せたような単騎でも自力で活路を見出す優勝劇は、多くのファンの胸を打つ。
    今開催も大声援が後押しするか。
  • 宮本隼輔選手 山口 113期
    2018年7月デビューで今期から早くもS級1班に初昇格した。
    有望株がそろう113期のルーキーチャンピオンレースを3月に優勝して同期の頂点に立つと、7月の大垣記念では単騎でまくりを決めGIII初優勝。
    新時代の旗手として期待が高まる。
  • 木暮安由選手 群馬 92期
    2019年はGIで3度優出するも、悲願の初タイトル奪取には届かなかった。
    それでも1年を通して自力自在戦番手回りと器用にこなし高いレベルで安定。今年こそはの意気込みで好スタートを切りたい。
    大宮記念は7年ぶりの参戦となる。
  • 三谷竜生選手 奈良 101期
    序盤戦での落車負傷があり、2019年は不本意なシーズンになってしまった。
    だが、10月の千葉記念in松戸を豪快なまくりで制すると10月寛仁親王牌 では果敢な先行策に出て準優勝と本来のアグ レッシブな走りが戻ってきている。
  • 中本匠栄選手 熊本 97期
    2017年に落車で頚椎を骨折して長期欠場を余儀なくされたが、その期間に試行錯誤して見つめ直してきたことが復帰後の大ブレークに繋がった。
    2019年はビッグレースにも参戦とステージアップ。鋭いテ攻撃で、記念初優勝も現実味を帯びる。

 

大宮競輪場のバンク・コース特徴

見なし直線距離 66.7m
センター部路面傾斜 26°16′40″
直線部路面傾斜 3°26′1″
ホーム幅員 10.3m
バック幅員 9.3m
センター幅員 7.5m

大宮競輪場決まり手大宮競輪場コース周長は一周500m
関東地方では宇都宮千葉と並ぶ1周500mバンク。
年配のファンからは「大宮競馬場」と形容される程に直線が長く、追込選手に有利とされている。
対して、先行選手は総じて不利とされる。

1着決まり手:【逃げ18%】・【擦り26%】・【差し56%】
2着決まり手:【逃げ12%】・【擦り15%】・【差し41%】・【マーク32%】