[二刀流]五輪メダリスト原大智選手とは
- 在校成績順位 45位
- 生年月日 1997年03月04日
- 登録番号 015418
- 身長 172.9cm
- 体重 80.4kg
- 在校時生活班 4班
- 指導選手 和田圭選手
原大智選手の経歴
原 大智選手は、日本のフリースタイルスキーモーグル選手兼競輪選手である。
2018年の平昌オリンピック男子モーグル銅メダリスト。
競輪選手としては、日本競輪選手会宮城支部所属。
日本競輪選手養成所(以下、養成所)第117期生。
東京都渋谷区出身。
渋谷区立広尾小学校、渋谷区立広尾中学校を経てカナディアン・スポーツ・ビジネス・アカデミー卒。
2020年時点、日本大学スポーツ科学部競技スポーツ学科に在籍(休学中)。
モーグル選手として
小学校6年生の頃から競技としてモーグルを始める。
中学校時代は新潟県南魚沼郡のNASPAスキーガーデンで練習を重ねる。
16歳のときに単身でカナダに渡り、Canadian Sports Business Academyに入学しスキー留学。
2017年アジア冬季競技大会(冬季アジア札幌大会)のデュアル・モーグルで銀メダルを獲得。
2018年2月12日、平昌オリンピックのフリースタイルスキー男子モーグル決勝で82.19点を記録して銅メダルを獲得し、冬季五輪におけるフリースタイルスキー競技の男子種目で日本選手として初の表彰台に立つことになった。
2020年以降は競輪選手としても活動することになるが、モーグル競技については引退したわけではなく、競輪選手としてデビュー後もモーグル選手としても活動を続け、北京冬季オリンピックでもモーグル種目代表選手として出場する意向を示している。
競輪選手として
2019年4月5日、日本競輪学校(当時)の第117回生徒特別選抜入学試験に合格したと発表された。
養成所の特別選抜試験に合格したのは12年ぶり史上8人目であり、特にオリンピックメダリストということもあって注目を一身に集めた。
在籍している日本大学を休学し、同年5月9日付で養成所に入所。
在所中は同所にて選手候補生として訓練・研修を受けたが、入所直後の「第1回卒業認定考査兼記録会」では風邪による体調不良の影響もあってかタイムは全く振るわず、特に400mタイムトライアルでは同期72名中最下位の成績と散々であった。
また、9月上旬の「第2回卒業認定考査兼記録会」でも規定タイムをクリアできず不合格となり、強制退所の危機に追い込まれたものの追試で何とか合格した。
なお、翌年2月に行われた「第3回卒業認定考査兼記録会」では合格タイムを出したことで、卒業に目途が立った。
卒業間近の2020年3月23日に養成所で行われた卒業記念レースでは、予選2走とも4着となり決勝に進めず敗退。
翌日24日に、在所成績72名中47位の成績で養成所を卒業し、さらにその翌日の25日に競輪選手として正式に登録された。
なお、競輪選手としての登録地は宮城県としている。
原大智選手の師匠,和田圭選手
登録地:宮城
年齢:34歳
期別:92期
登録番号:014210
練習地:街道
生年月日:1986年2月6日
原大智選手が2020年5月デビュー
5月15日、超大物がデビューを果たした。
2018年平昌冬季五輪フリースタイルスキー・男子モーグルで銅メダルに輝いた原大智(宮城117期)だ。
昨年、その原は『特別選抜試験』に合格して、日本競輪選手養成所に入所。モーグルとの二刀流を決めた。
入所式には多くのメディアが詰め掛け、夜のニュースでも大々的に報じられた。五輪のメダリストから競輪選手になったのは1998年長野冬季五輪のスピードスケートショートトラック500mで銅メダルの植松仁(岐阜86期・引退)が最初。
他競技からの『特別選抜試験』による初の合格者だった。
そして、同じ長野五輪で金メダルだった西谷岳文(京都93期)が一般受験で遅れて選手になった。原は3人目のメダリストということになる。
コロナ禍の中、5月広島F2『ルーキーシリーズ』には前検日からスポーツ紙だけでなく、一般紙やテレビまで数多くのマスコミが集まった。
それだけのオーラが原にはあったのだろう。
やはり、五輪のメダリストは違った。
ただ、デビュー戦は3着だったが、自ら仕掛けることはなく、追走しての3着。激しく動き、自らがレースを作ってくれることを期待していたファンにはやや物足りなかった。
予選2走目は5着、これもまた、中途半端なレースになってしまった。1度は前に出ようとしたが、結局は出切れず、何もできないままレースを終えた。
この時点で、決勝進出はなくなった。「自分を殴りたい」と、不甲斐ない内容に、レース直後、取り囲んだ記者に語ったとも報じられた。
最終日も見せ場はなくての3着。メダリストのデビューシリーズにしては目立たないものになった。
世間の注目度とは裏腹に、養成所時代もタイムが伸びず、一時期は卒業も危ぶまれていた。
それでも、ポテンシャルの高さは誰もが認めている。デビューシリーズは良いところがなく終わったが、第2戦こそは期待したい。まず同期生の中での争いに勝てなければ、百戦錬磨の先輩と戦っても苦戦は明らかだ。
原大智選手の今後
デビューと同時に、原は2022年北京冬季五輪モーグルの強化指定選手にも選ばれた。
競輪選手でありながら、北京五輪も目指す訳だが、競輪でシッカリとした結果を残さなければ、二刀流という言葉は意味的にも成立しなくなる。
ましてや二刀流を良しと思わない選手がいることも事実である。
「片手間でやれるほど競輪は甘くない」。
外野の雑音を消し去るためには結果を残すしかないのだ。結果が残せなくても、レース内容、覚悟あるレースを見せれば、雑音も小さくなってくるはずだ。
売り上げ低迷、新型コロナウイルスの拡大……取り急ぎの緊急事態宣言解除により一時期の開催中止は解消されつつあるが、暗い話題ばかりに包まれた業界だが明るい話題を提供してくれそうな存在である。