解説!競輪とケイリンって違うの?

解説!競輪とケイリンって違うの?

ライターのJEY
開催が延期になった東京オリンピック。このオリンピックの競技種目にもケイリンはあります!今回は「競輪」と「ケイリン」の違いを解説していきます!!

ケイリンとは?

ケイリン

ケイリンとは日本で生まれた競輪を基にした自転車トラックレースのことです。2000年(平成12年)に開催されたシドニーオリンピックで正式種目に採用され、世界的なスポーツとなっています。

ケイリンは5人~8人の選手が板張りのバンク(走行路)を自転車で走り、一番にゴールするのを競います。ケイリンはスタートしてから、最初は電動アシスト付自転車などに乗ったペースメーカーが先頭を走行します。ペースメーカーは、スタート時はゆっくりと走行しますが、少しずつ速度を上げて、ゴール手前600m前後で走路を離れます。そしてペースメーカーが離れた後は、選手のみの走行となり、ゴール順で順位が決定します。

競輪とは?

寛仁親王牌レース

競輪とは、7人~9人の選手がコンクリート製のバンク(走行路)約2,000mを自転車で走り、誰が一番にゴールするか競う公営競技です。ただし、この距離をずっと全力疾走しているわけではありません。

スタートしてから最初は先頭誘導員がペースメーカーとして先頭を走り、レース途中まで選手を引っ張るため、はじめはスローペースで展開されます。レースが進み、残り1周半になると先頭誘導員は退避して、選手のみの走行となり、一気にレースが加速していきます。着順は決勝線に前輪が掛かった順に決定します。

競輪はスピードだけでなく、他の選手との駆け引きが魅力です。
勝つためにラインをはじめとした色々な戦略を考え、けん制し合ったりするので、衝撃的な展開になることも珍しくありません。

競輪の歴史は古く、今から70年以上前にさかのぼります。戦前に全国各地で行われていたロードレースを主として実施されていた自転車競技が、戦後に公営競技として開催されるようになりました。そして1948年8月に自転車競技法が成立したことがきっかけで、同年11月20日福岡県の小倉競輪場で初めてレースが開催されました。

競輪とケイリン(KEIRIN)の楽しみ方の違いとは

競輪とケイリンとの楽しみ方の違いで一番注目すべき点は、レース形態の「ライン戦」と「個人戦」の違いです。

自転車レース中は時速60~70km以上にもなるため、空気抵抗の影響力がとても大きいです。そのため、いかに体に受ける風圧を抑えることができるかがカギとなります。

競輪もケイリンも、レースの中盤辺りまではペースメーカーが先頭を走り選手を誘導していきますが、後続のポジション取りが、競輪のライン戦とケイリンの個人戦で異なります。

競輪のライン戦では、同郷又は同地区(都道府県が近い)同士の選手がラインと言われる3人程度のチームを組んで上位を狙います。風の抵抗が大きい先行選手は体力に自信のある若手選手で、後ろは先輩選手、という形態になる場合が多いです。レース中はいくつかラインができます。自分の所属しているラインが先行すれば、自分が1番になれる確率が高くなるため、ライバルと駆け引きを行います。

そのラインの駆け引きの中に、選手間の競い合いはもちろん、観客が予想する楽しさがあります。「A選手とB選手は同じ県出身だからラインを組んで、でも若いB選手の方が先行していくから、展開はこうなる」というようにラインを軸にしながらレース展開を予想するのが競輪の楽しみ方なのです。

それに対してケイリンは選手同士でラインを組まず、完全に個人の戦いになります。ライバルである他の選手の出方を見極めながらお互いにポジション取りを行い、個人対個人でレースを展開していきます。個人戦ならではの激しい戦いを楽しめるのがケイリンです。

まとめ

競輪とケイリンの違い、よく理解していただけましたでしょうか?
ここで強い選手には二通りの選択肢が考えられます。

■ケイリンをやるならオリンピックを視野に入れることができる。
■競輪のレースで確実に賞金を取りに行く。

ケイリンレースの指定選手にナショナルチームがあります。
どれだけ走っても一銭にもならないUCIのレースより、国内のレース(競輪)で走った方が収入として確実ですからね。
特に最強である男子S級S班のトップ選手なら、確実に勝てる訳ではないけど年間数千万以上の賞金収入は見込んで出走しているはずですから、それがナショナルチームで活動したら基本それは無くなりますからね。
アスリートとして自分の実力を試したいのか、職業として収入を確保したいのか、人によって価値観は異なりますからね。