福井競輪G2第4回ウィナーズカップ/ガールズケイリンコレクション福井

2020年第4回ウィナーズカップin福井競輪とは

毎年3月には2016年まで日本選手権が行われてきたが、同競走が2016年度以降はゴールデンウィーク期間中に開催することとなったため、その『空いた』3月に新たに開催することとなったグレードレースが、新規GII格付けであるこの「ウィナーズカップ」である。
伝統あるGI開催に加え、競輪界に新たな歴史を築くために創設された。

大きな特徴として、
車券に最も貢献している1着回数上位者を中心に選抜することにより、他のGI・GIIにはない特色を出してアピールを高めるとともに、より多くの選手にGII出場のチャンスを与えている。
第1回大会は、2017年3月17日 – 20日(春分の日)に高松競輪場で開催され、郡司浩平が初代王者となった。
第2回大会も決勝戦が春分の日に当たる日程となったが、第3回大会は春分の日が木曜日であったため春分の日を初日とし決勝戦は翌週日曜日という日程で行われた。

また、同開催最終日には「ガールズケイリンコレクション」も併せて行われる。

第3回(2019年)の総売り上げは69億1438万6600円で、前回の93.4%であった。

ウィナーズカップ参加選手選抜方法

  1. 参加選手数
    正選手 S級 108名
    補欠選手 S級 8名
    開催2日前までに正選手に欠場がある場合は、順次補欠選手から補充し、残りは予備選手。
  2. 選抜方法
    第4回ウィナーズカップ開催時にS級に在籍し、品性、技能ともに優秀な選手を次の基準により選手選考委員会において選抜。
  • 正選手の選抜
    ① S級S班在籍者
    ② ①で選抜された者を除く、2019年7月から12月までの期間における1位回数上位者から30名
    ③ ヤンググランプリ2019出走者
    ④ 選手選考期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時にS級1班に在籍)。
    ⑤ 選考期間におけるFⅠ開催において、決勝競走第1位から第3位までの成績をおさめた選手の中から、次の序列による着位の回数の多い選手を順次選抜する。
  •  補欠選手の選抜
    正選手に選抜された者を除く、選考期間における(1)⑤の序列の上位者から順次選抜。
  • 特別選抜予選競走出場選手(27名)の選抜
    選抜された正選手の中から次の基準により順次選抜。
    ① S級S班在籍者。
    ②  選抜基準による序列の上位者。
    なお、欠員が生じた場合は、上記基準に基づき順次繰上げ選抜。
  • 選考期間における平均競走得点が同点だった場合の取扱い。
    選考期間における平均競走得点が同点だった場合は、同期間における選考用賞金獲得額上位者を上位。

G22020年第4回ウィナーズカップ展望情報

実績で上回るS級S班が優勝争いの中心となるが、若手機動型が大挙参戦して激戦必至の様相となりそうである。

現在の競輪界を席巻しているのは中四国勢。
その核となるのは清水裕友選手、松浦悠士選手とのS班コンビである。
清水裕友選手は、2年連続のGP出場で一気にトップスターの仲間入りし、パワフルな走りで全日本選抜を制し初のG1タイトル獲得している。
松浦悠士選手は、競輪王に輝いてGⅠ覇者の仲間入りし、念願のタイトルを獲得して更なる高みへ。
昨年の競輪祭でワンツーを決めて更に勢いは加速。
結束力を強めお互いを高め合う両者が新たな競輪界のゴールデンコンビへと飛躍するか注目である。

原田研太朗選手、太田竜馬選手にヤングGP覇者の松本貴治と四国勢も強力な自力型を備える。
渡部哲男選手がラインを固めて、中川誠一郎選手は中四国勢との西連係が増えている近況。
井上昌己選手、園田匠選手の決め脚も健在で好位でためれば浮上した。
GP王者として登場は佐藤慎太郎選手である。王者のユニフォームをまとい一級品の差し脚と的確な捌きを披露するか注目だ。

山崎芳仁選手、小松崎大地選手らとの連係から貫禄の立ち回りを披露する。
大槻寛徳選手、守澤太志選手がライン戦から鋭脚を見せるか。

G22020年第4回ウィナーズカップ注目選手

  • 原田研太朗選手

選考期間内(2019年7月〜12月)、出場全108選手の中で最多の“23勝”をあげ、1着回数のトップで選抜された原田選手。
1月は小倉(1月3日〜5日)で、2月は松阪(2月17日〜19日)で2度完全優勝し、今年も白星を量産して車券に貢献している。
昨年は年間獲得賞金ランキングで17位と、賞金ランキング上位にも絡む四国の中心選手。
松浦悠士選手・清水裕友選手はじめ、中国地方とうまく連携しながら、初のビッグレース制覇を狙う。

  • 新山響平選手

昨年、自転車競技のナショナルBチーム(日本代表チーム)入りした新山選手。
目に見えて脚力もアップ。
積極的な競走で、GⅢレース『玉野記念』(3月5日〜8日)では、郡司浩平選手と同着優勝。
グレードレースで今年初優勝を飾った。

前回(玉野記念)優勝もできたし、「(ウィナーズカップ優勝を)狙ってみようかな」と考えています。
ナショナルチームで練習して、自分の脚力も上がりました。
今までは、やっていた練習が正しいのかわからなかったけど、ナショナルチームだと、コーチも一流だし、結果も出ているし、(練習方法が)確かじゃないですか。
それを信じてやっている分、自信につながりました。
自信を、レースに生かしていきたいです。

新山選手の活躍に注目である。

  • 松本貴治選手

昨年末に行われた、若手の頂点を決める『ヤンググランプリ2019』チャンピオン!
今年に入り、1月のGⅢレース『高松記念』(1月30日〜2月2日)で決勝進出、
2月のGⅠレース『全日本選抜競輪』では連日積極的な走りを見せ、1勝を含む2連対と、成績も残している。

『第4回ウィナーズカップ(GII)レポート』 初日編

初日のメイン、特選では郡司浩平、岩本俊介、清水裕友が、それぞれ白星を挙げて幸先のいいスタートを切った。
27日の2日目には初日特選を勝ち上がった9選手による「毘沙門天賞」がメインで行われる。
シリーズの行方を占う意味でも見逃せない。

<11R>岩本俊介選手

後ろ攻めから上昇した野口裕史に合わせて、小松崎大地が中団から踏み上げる。
赤板の2コーナーで先頭に立った小松崎を野口が打鐘で叩いて、そのままハイピッチで駆ける。6番手となった太田竜馬が最終2コーナーからまくり上げるが、ほぼ同じタイミングで岩本俊介(写真)が番手まくりを放って、車単1番人気に応えた。
「野口さんがあれだけやってくれた。小松崎さんが動いたから、ジャンではハイペースになったけど。あそこで怯んで外へ浮いてしまうのが、(野口の)負けパターンなので。ほかのレースを見ていて、まくった人もゴール前はキツそうだったので、番手から出る形でもペースでしっかりゴールまで踏むことを意識しました」
松坂洋平は長年に渡りパワー系の自力型として南関をけん引しているが、ここは南関の3番手回り。番手まくりの岩本にしっかりと食い下がってワンツー。
「前の2人が全部やってくれました。ジャンからすごいペースでしたね。最後は抜きにいったけど、まぁ、あそこまででしょう」
グランプリユニフォームを身にまとう佐藤慎太郎は、小松崎大地の後ろからコースを見極めてしぶとく3着に突っ込み、「毘沙門天賞」へ進出を決めた。
「俺は(小松崎)大地に任せていたからね。ホントは大地が仕掛けてからコースを踏もうと思っていたけど、最後はその素振りがなかったから。岩本と(松坂)洋平の間を中を割る脚はなかったけど、それを言っているだけでは意味がないので、次に同じ形になったら、できるように練習しないとね」

<12R>清水裕友選手

 押さえて出た柴崎淳が伊藤信の上昇を阻むと、突っ張られた伊藤後位の藤木裕が内に降りて森田優弥と接触。打鐘手前で森田、平原康多が落車に見舞われる。落車を避けた清水裕友(写真)は、3コーナーから踏み上げて主導権。原田研太朗まで出切り、3番手に柴崎が飛び付く。最終ホーム手前から反撃に出た伊藤だが、原田の横まで。直線で追い込む原田を振り切って、清水が逃げ切りの1着。
「(森田の)前受けがちょっと予想外だった。自分も(落車に)巻き込まれると思った。(そこから主導権を握って)原田さんも(最終)ホームで大丈夫だって(確認した)。(1着だけど)着ほど良くない感じです。ちょっと重たいし、反応も悪い。1走して良くなると思うんで、(2日目に向けて)修正します」

ウィナーズカップS級S班1班の出場選手一覧

  • 佐藤 慎太郎  福 島/SSSS/追
  • 平原 康多   埼 玉/SSSS/両
  • 郡司 浩平   神奈川/SSSS/逃
  • 村上 博幸   京 都/SSSS/追
  • 松浦 悠士   広 島/SSSS/両
  • 清水 裕友   山 口/SSSS/逃
  • 中川 誠一郎  熊 本/SSSS/両
  • 大森 慶一   北海道/S1S1/追
  • 新山 響平   青 森/S1S1/逃
  • 佐藤 友和   岩 手/S1S1/両
  • 藤根 俊貴   岩 手/S2S1/逃
  • 齋藤 登志信  宮 城/S1S1/追
  • 大槻 寛徳   宮 城/S1S1/追
  • 和田 圭    宮 城/S1S1/追
  • 守澤 太志   秋 田/S1S1/両
  • 佐々木 雄一  福 島/S2S1/追
  • 山崎 芳仁   福 島/S1S1/両
  • 渡邉 一成   福 島/S1S1/逃
  • 飯野 祐太   福 島/S1S1/両
  • 小松崎 大地  福 島/S1S1/逃
  • 鈴木 竜士   茨 城/S1S1/逃
  • 吉田 拓矢   茨 城/S1S1/逃
  • 長島 大介   栃 木/S1S1/逃
  • 小林 大介   群 馬/S1S1/追
  • 木暮 安由   群 馬/S1S1/両
  • 宿口 陽一   埼 玉/S2S1/両
  • 金子 哲大   埼 玉/S1S1/逃
  • 武藤 龍生   埼 玉/S1S1/追
  • 河合 佑弥   東 京/S2S1/逃
  • 諸橋 愛    新 潟/S1S1/追
  • 中村 浩士   千 葉/S1S1/追
  • 伊勢崎 彰大  千 葉/S1S1/追
  • 海老根 恵太  千 葉/S1S1/両
  • 和田 健太郎  千 葉/S1S1/追
  • 岩本 俊介   千 葉/S1S1/逃
  • 山中 秀将   千 葉/S1S1/逃
  • 野口 裕史   千 葉/S2S1/逃
  • 五十嵐 力   神奈川/S1S1/追
  • 大塚 玲    神奈川/S1S1/追
  • 内藤 秀久   神奈川/S1S1/追
  • 松坂 洋平   神奈川/S2S1/逃
  • 小原 太樹   神奈川/S1S1/両
  • 和田 真久留  神奈川/S1S1/逃
  • 松井 宏佑   神奈川/S2S1/逃
  • 萩原 孝之   静 岡/S1S1/追
  • 簗田 一輝   静 岡/S1S1/逃
  • 金子 貴志   愛 知/S1S1/両
  • 吉田 敏洋   愛 知/S1S1/両
  • 高橋 和也   愛 知/S1S1/逃
  • 志智 俊夫   岐 阜/S1S1/追
  • 不破 将登   岐 阜/S1S1/逃
  • 柴崎 淳    三 重/S1S1/両
  • 野原 雅也   福 井/S1S1/逃
  • 高久保 雄介  京 都/S1S1/逃
  • 山本 伸一   京 都/S1S1/逃
  • 椎木尾 拓哉  和歌山/S1S1/追
  • 稲毛 健太   和歌山/S1S1/逃
  • 石塚 輪太郎  和歌山/S1S1/逃
  • 南 潤     和歌山/S1S1/逃
  • 伊藤 信    大 阪/S2S1/逃
  • 神田 紘輔   大 阪/S1S1/追
  • 松岡 健介   兵 庫/S1S1/両
  • 柏野 智典   岡 山/S1S1/追
  • 西岡 拓朗   広 島/S1S1/追
  • 宮本 隼輔   山 口/S2S1/逃
  • 原田 研太朗  徳 島/S1S1/逃
  • 太田 竜馬   徳 島/S1S1/逃
  • 渡部 哲男   愛 媛/S1S1/追
  • 松本 貴治   愛 媛/S1S1/逃
  • 野田 源一   福 岡/S1S1/両
  • 坂本 健太郎  福 岡/S1S1/両
  • 園田 匠    福 岡/S1S1/追
  • 田中 誠    福 岡/S1S1/両
  • 吉本 卓仁   福 岡/S1S1/逃
  • 北津留 翼   福 岡/S1S1/逃
  • 坂本 亮馬   福 岡/S1S1/両
  • 山田 庸平   佐 賀/S1S1/両
  • 井上 昌己   長 崎/S1S1/両
  • 松岡 貴久   熊 本/S1S1/両
  • 松川 高大  熊 本/S1S1/逃
競輪プレス

なんと言っても注目は、2019年グランプリで優勝を飾った佐藤慎太郎選手である。

2020年に入ってからも調子を落とす事なく高いモチベーションでレースに望んでいる。
今大会でも勢いある走りでレースを盛り上げてくれるだろう。

福井競輪場のバンク・コース特徴

見なし直線距離 52.8m
センター部路面傾斜 31°28′37″
直線部路面傾斜 2°51′45″
ホーム幅員 10.5m
バック幅員 9.0m
センター幅員 7.5m

福井競輪場400mを使用している。
日本競輪学校の400mバンクをモデルにして造られているため、選手の間ではクセの少ない走りやすいバンクと言われている。
ただし、直線が比較的短いため、先行タイプの選手がやや有利とされている。

福井競輪場決まり手

1着決まり手:【逃げ21%】・【擦り38%】・【差し41%】
2着決まり手:【逃げ18%】・【擦り20%】・【差し27%】・【マーク35%】

福井競輪場 地元選手

S級1班 鷲田 佳史 選手 (88期)
S級1班 鷲田 佳史 選手 (103期)
S級2班 中川 博文 選手 (61期)
ガールズ 柳原 真緒 選手 (114期)

福井競輪場では、日本競輪学校のバンクをモデルに作られていることから、ホームバンクにより得手不得手が出にくいバンクである。

純粋な力と力のレース展開が見られるため、予想しやすいとの声も聞く。
予想する上で一般的なバンクだと忘れずに予想していこう。